パート・アルバイトの雇用保険加入はどう考える? 採用時に迷わないための基礎知識

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パート・アルバイトは雇用保険の対象になるのかどうか、曖昧なままになっている方も少なくないと思います。一定の条件を満たせば、パート・アルバイトでも雇用保険の加入対象になります。
この記事では、採用担当者の方向けにパート・アルバイトの雇用保険の加入条件やメリット・デメリットなどを解説していきます。

雇用保険とは? パート・アルバイトでも加入対象になる?

パート・アルバイト 雇用保険 加入条件

雇用保険とは、働く人が離職した際の生活を支えるとともに、次の仕事を始めるための支援を受けられる公的制度です。失業時の給付や再就職を支援するための職業訓練に関する給付など、幅広いサポート制度があります。
万が一の時にも従業員が安心して再スタートを切れる環境を整えられる点は、企業にとっても大きなメリットです。
雇用保険料は労働者と事業主の双方で負担する仕組みとなっているので、毎月の給与から控除する必要があります。

また、雇用保険は所定の条件を満たしている場合、雇用形態に関係なく加入が義務付けられています。
正社員に限らず、契約社員やパート・アルバイトであっても、条件に該当すれば雇用保険の対象になります。立場や呼び方だけでは判断せず、働き方や労働条件をもとに加入の可否を確認しましょう。

中には、パートやアルバイトで働いている本人が「自分は対象外」と思っていたり、福利厚生は関係ないと考えていたりするケースもあります。
そのため、採用時や労働条件の説明時に制度について正しく伝えることも、採用担当者の大切な役割の一つです。
加入要件を満たしているのに手続きを行っていない場合は、法令違反となる可能性もあるので、適切な労務管理を心がけましょう。

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パート・アルバイトが雇用保険の加入対象になる条件は?

パート・アルバイト 雇用保険 加入条件

雇用保険は雇用形態に関わらず、一定の要件を満たしている場合に加入する義務が生じます。
パート・アルバイトの方が雇用保険に加入対象になる条件は、3つあります。一つずつ確認していきましょう。

①学生ではない

雇用保険は「学生は対象外」と考えている方も多いかと思いますが、すべての学生が一律に対象外というわけではありません。原則として、昼間課程に在籍している高校生や大学生、高等専門学校生は雇用保険の対象外とされています。その一方で、夜間学部や定時制課程に在籍している学生については、他の加入要件を満たしていれば雇用保険の加入対象になる場合があります。

また、卒業見込み証明書を提出し、卒業後の就職先で引き続きアルバイトとして勤務する予定がある場合も、雇用保険の対象となるケースがあります。
学生のアルバイトは、加入判断を誤りやすいため、学籍区分や在学状況を正しく確認し、個別に判断することがポイントです。

②31日以上の継続した雇用見込みがある

もう一つの条件として「31日以上の継続した雇用見込みがあること」があります。短期間のみのスポット的なパート・アルバイトを除き、多くの場合でこの条件に当てはまる可能性があるので、採用時に契約内容をしっかりと確認しておきましょう。
具体的に、次の3つのケースは継続した雇用見込みがあると判断されます。

  • 雇用期間があらかじめ31日以上と設定されている
  • 契約更新に関する規定があり、31日未満で雇用が終了することが明確でない
  • 雇用期間の定めがなく、継続雇用を前提としている

③所定労働時間が週20時間以上ある

パート・アルバイトの場合でも、雇用契約や就業規則で定められている所定労働時間が週20時間以上であれば、雇用保険の加入対象となります。重要なのは、実際の勤務実績ではなく、あくまで契約上の労働時間で判断する点です。

例えば「週4日・1日5時間」という契約内容であれば、週の所定労働時間は20時間となるので、雇用保険への加入が必要になります。一方、繁忙期の残業などで一時的に週20時間を超えることがあっても、契約上の所定労働時間が20時間未満であれば、原則として加入義務は発生しません
採用時には、労働時間の設定と契約内容をしっかりと確認しておきましょう。

パート・アルバイトが雇用保険に加入対象にならないケース

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パート・アルバイトの働き方によっては加入要件を満たさず、適用対象外となる場合があります。
採用時・契約更新時には、対象外となるケースに該当しないかを確認しましょう。

昼間課程に在籍する学生

高校や大学、専門学校に通う学生は、原則として雇用保険の対象外です。
ただし、夜間や通信制の学生や休学中の場合は、他の加入要件を満たせば対象となるケースもあります。

短期・単発のアルバイトの場合

短期間のみの雇用や単発のアルバイトで、所定労働時間が20時間未満かつ31日以上の継続雇用が見込まれない場合は、雇用保険の加入対象外となります。
季節限定の雇用も、条件次第で対象外となるため注意が必要です。

国や地方公共団体の事業に雇用される場合

国・都道府県・市区町村などの事業にパートやアルバイトで雇用される人のうち、離職後に支給される手当が雇用保険の求職者給付や就職促進給付を上回る場合は、雇用保険の適用対象外となります。

船員として雇用される場合

船員として雇用され、特定漁船以外の漁船に乗船する人は、原則として雇用保険の適用対象外です。
ただし、年間を通じて船員として雇用される場合は、例外的に対象となることがあります。

パート・アルバイトを掛け持ちしている場合、雇用保険はどうなる?

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雇用保険は、同時に複数の事業所で加入することはできません。パートやアルバイトを掛け持ちしており、それぞれの勤務先で加入条件を満たしている場合は、主たる賃金を受けている事業所、つまり最も収入の多い勤務先で雇用保険に加入するのが一般的な取り扱いです。
そのため、企業側はパート・アルバイトを採用する際に、他社での勤務状況やすでに雇用保険に加入していないかどうかを確認することが大切です。事前の確認を怠ると、加入手続きの重複や判断ミスにつながるおそれがあります。

また、複数のアルバイト先の労働時間を合算して加入要件を満たすことはできません。雇用保険の加入可否は、あくまで事業所ごとに判断されるため、それぞれの勤務先で所定労働時間や雇用期間の条件を満たしていない場合は加入対象外となります。
ただし、例外として2022年以降は65歳以上の労働者については特例(※)が設けられています。
複数の事業所で勤務し、各事業所で31日以上の雇用見込みがあることを前提に、週の所定労働時間が合算して20時間以上となる場合は、労働者本人がハローワークへ申請することで雇用保険に加入できる仕組みが導入されています。

ダブルワークや掛け持ちの勤務は判断に迷いやすいので、採用時には勤務実態を丁寧に確認し、制度に沿った適切な対応を行いましょう。

(※)【重要】雇用保険マルチジョブホルダー制度について(厚生労働省)

パート・アルバイトの雇用保険加入手続きと未加入のリスク

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ここでは、パート・アルバイトを雇用した際の雇用保険の加入手続きや、未加入のままにしてしまった際のリスクを解説していきます。

パート・アルバイトの雇用保険加入手続き

パート・アルバイトを採用し、雇用保険の加入条件を満たしている場合、加入手続きは原則として会社が行います。

初めて労働者を雇用する事業所では、労働基準監督署へ「労働保険関係成立届」を、ハローワークへ「雇用保険適用事業所設置届」を提出する必要があります。
雇用保険の対象となるパート・アルバイトを採用した際には、雇用した月の翌月10日までに「雇用保険被保険者資格取得届」をハローワークへ提出します。
採用後の手続きを漏れなく行うことが、適切な労務管理への第一歩です。

パート・アルバイトの雇用保険未加入時のリスク

雇用保険は、加入条件を満たしていれば雇用形態に関わらず、加入が義務付けられています。
会社がパート・アルバイトを未加入のままにしていた場合、雇用保険法第83条により、罰則が科される可能性があります。企業側には、採用時点で労働条件を確認し、加入対象となるかどうかを正しく判断したうえで必要な手続きを行う責任があります。

制度を正しく理解して、適切な運用を

パート・アルバイトが雇用保険の加入対象になる条件や手続きについて解説しました。パート・アルバイトでも一定の条件を満たせば、誰でも雇用保険の加入対象になります。
加入対象になった従業員を加入させることは、雇用主の義務でもあるので、手続きに漏れがないようにしましょう。

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