サービスの仕事で役立つ! 接客業・飲食店でよく使う敬語集【応用編】

学生や主婦、フリーターの方など、アルバイトで接客・サービス業を選択する人は多いと思います。

ホテル、結婚式場、レストランなどのフォーマルな場所でのサービスは、より一層、正しい所作や言葉遣いが求められます。

今回は、【基本編】に続く接客業・飲食店で働くときによく使う敬語【応用編】!接客時によく使う敬語をピックアップし、間違った言い方と正しい言い方を比較してみました!

接客業・飲食店バイトでよく使う
基本的な敬語一覧

間違った言い方正しい言い方
ご案内させていただきますご案内いたします
~になります~でございます
お水のほうをお持ちいたしましたお水をお持ちいたしました
どうぞ、お座りくださいどうぞ、おかけください
~様でございますか?~様でいらっしゃいますか?
お名前を頂戴できますか?お名前を伺ってもよろしいでしょうか?
よろしかったでしょうか?よろしいでしょうか?
こちらでお待ちいただく形になりますこちらでお待ちください
大丈夫ですか?よろしいでしょうか?
問題はないでしょうか?
どちらにいたしますか?どちらになさいますか?

ここから詳しく見ていきましょう。

接客業・飲食店の現場で注意したい敬語トップ3はこれ!

①△ご案内させていただきます→〇ご案内いたします

「~させていただきます」と聞くと、丁寧な印象もありますが、いつでも使える万能な言葉ではありません。適切な場合と不適切な場合があるようです。たとえば、「卒業させていただきました」という場面が、「先生方の格別な御配慮によって何とか卒業させていただきました。」というような文脈なら間違いとは言い切れません。使う場面によって適切かどうかが異なるため、「いたします」に統一し、シンプルにすっきりとさせた方が良いでしょう。

他にも「ご紹介いたします」「ご説明いたします」など、「させていただきます」を「いたします」に言い換える方がいいでしょう。

②×~になります→〇~でございます

「~になります」は前の状態から新しい状態に変わるときに使います。例えば「イベントは雨で中止となります」という表現は正しいです。逆に「こちらはオレンジジュースになります」というのは、オレンジジュースの状態が変わるわけではないので間違いです。

「~でございます」と言うべき場面には、他にも以下のようなものがあります。

×本日は満席になります〇本日は満席でございます
×レストランは1階になります〇レストランは1階でございます
×(場所は)あちらになります〇(場所は)あちらでございます

③×~のほうをお持ちいたしました→〇~をお持ちいたしました

「~のほう」は、複数比較するものがあるときにつかう言葉です。そのため何か一つのものを指すときは使わないようにしましょう。丁寧に聞こえますが実は間違った言い方の一つです。

こんな単発バイトあります!

間違いやすい接客業・飲食店でよく使う敬語

①×どうぞ、お座りください→〇どうぞ、おかけください

「お座り」ときくと、犬のおすわりを思い浮かべませんか?お座りという言葉は、犬や幼児のしつけをする側が用いる言葉です。座るという言葉は腰をかけるという言葉に言い換えることができるので「おかけください」が正しい敬語になります。少しお待ちいただく際など、「よろしければ、こちらにおかけになってお待ちくださいませ」のように使います。

②×~様でございますか?→〇~様でいらっしゃいますか?

お客様の名前を確認するときに使う言葉ですが、「ございます」は丁寧語です。確認したいときは「〇〇様でいらっしゃいますか?」が正しい表現になります。いきなり名前を聞くのが失礼になるような場面であれば、「失礼ですが」「差し支えなければ」「恐れいりますが」など枕詞を付け加えると良いでしょう。

③×お名前を頂戴できますか?→〇お名前を伺ってもよろしいでしょうか?

名前に「お」をつけて「お名前」、「頂戴する」は「もらう」の謙譲語なので敬語の形にはなっています。しかし、名前はもらったり、あげたりするものではないので「名前を頂戴する」というのは日本語として間違いです。相手の名前を聞きたいので、「聞く」の謙譲語である「伺う」が正しい表現です。街中で耳にしたことがある言葉が必ずしも正しい言葉ではないので気を付けたいポイントです。

④×よろしかったでしょうか?→〇よろしいでしょうか?

現在のことに対して過去形で聞くのは正しい表現ではありません。ホテルのレストランなどで注文を聞き、確認するときは「以上でよろしいでしょうか」と聞きましょう。

⑤×こちらでお待ちいただく形になります→〇こちらでお待ちください

「待つ」という行動には形がないのでこの言い方は間違いです。披露宴でゲストや新郎新婦さまにアイテムを渡すときなども、「こちらをお持ちいただく形になります」ではなく「こちらをお持ちください」と言いましょう。

⑥×どちらにいたしますか?→〇どちらになさいますか?

お客様に選んでもらう時や、上司や先輩に指示をあおぐときなどに使える言葉です。「いたしますか」の「いたす」の部分は、その動作を行う人を下げる謙譲語なので、相手を下げてしまう表現です。間違って使ってしまっている人も多いので、つられて使ってしまわないよう気を付けてください。

正しい敬語を身につけて一流のサービスを提供しよう!

今回は、接客業・飲食店のお仕事で役立つ敬語集【応用編】をご紹介しました。接客業経験者の方でも、間違って使っている言葉があったのではないでしょうか。正しい敬語を話せるようになると、お客様への接客レベルもぐんと上がります。ホスピタリティの求められる接客・飲食の業界でスキルを磨き、一流のサービスを提供しましょう!

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